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【ダメージだけじゃない!】現役美容師のセルフカラーとサロンカラーの違い講座

『今回はカラーしか気になってないから、市販のカラー剤で自分で染めちゃお♪

美容室に行くのも面倒だし、1回くらいいいよね!』

誰しも1回は考えたことはあるのではないでしょうか?

なんとなく『セルフカラーの方が髪がダメージしそうなイメージだけど、よくわからないし』と気軽にセルフカラーをしてしまうと、その後余計にダメージを重ねなくてはならなくなったり、修正するのに時間もお金もかかってしまうこともあります。

1回のセルフカラーの失敗を綺麗にするのに、半年以上かかるケースも少なくありません。

髪のダメージはもちろんですが、それ以外にもセルフカラーには美容師がオススメできない理由があるのです。

今回はセルフカラーの弊害を、サロンカラーと比較しながら見ていきましょう。

目次

セルフカラーが与える影響

まずはセルフカラーのメリットを考えてみましょう。

1番のメリットは価格ではないでしょうか。

薬局に販売されているものは、美容室のカラーメニューと比べて約10倍くらいの価格差があります。

単純な値段の安さで言えば、セルフカラーの圧勝です。

また、セルフカラーはいつでも自宅で染められるという点も選ばれる理由の1つではないでしょうか。

仕事が忙しい方なんかは、美容室の営業時間内に行くことが難しいことがあると思います。

そんな時、自宅で髪を染めることができるセルフカラーは魅力的ですよね。

では逆に、デメリットには何があるでしょうか。

美容師が考えるセルフカラーのデメリットには大きく分けて『ダメージ系』と『仕上がり系』の2種類に分類されます。

実際どのような影響があるのか、詳しく掘り下げてみましょう。

髪や頭皮への負担が大きい

市販のカラー剤は、『誰でも簡単にしっかり』染まらなければクレームになってしまいます。

そのため、明るくなりやすい人でもなりにくい人でも、色が入りやすい人でも入りにくい人でも、同じような仕上がりにならなくてはなりません。

どんな髪でも効果が発揮できるように作られています。

ヘアカラーの仕組みは、髪のメラニンを破壊し(髪の色を明るくし)、カラー剤の色素を入れて定着させて発色させるメカニズムです。

市販のカラー剤は、髪が明るくなりづらい人のために、髪のメラニンを破壊する力の強い薬剤を使用します。

そして、明るくなりやすい人がキンキンにならないように、カラー剤の色素を濃く配合しているのです。

セルフカラーをしたことのある方は、その後褪色して髪がすごく明るくなってしまった経験があるのではないでしょうか。

これは、髪のメラニンを破壊する力の強い薬剤の影響です。

当然この力が強ければ強いほど、髪や頭皮への負担も大きくなります。

また、市販のカラー剤にはアレルギー物質である『ジアミン』という成分が多く配合されています。

もちろん美容室のカラー剤でもこのジアミンは含まれていますが、市販のカラー剤はより多く配合されているのです。

多く配合されていれば無論髪や頭皮に残留しやすくなります

このジアミンが蓄積され続けると、アレルギーを発症して一生ヘアカラーができなくなってしまう恐れがあるのです。

このように、セルフカラーはサロンカラーに比べて、髪や頭皮を過度にダメージさせてしまう可能性があります。

塗り分けができない

ヘアカラーをする際、すでにヘアカラーをしたことのある方であれば新しく生えてきた部分の『新生部』とヘアカラーの履歴のある『既染部』に分かれます。

既染部より明るくする必要がなければ、新生部は明るくなる薬剤を使い、既染部には色を入れる作用の薬剤を使うという塗り分けが必要です。

しかしセルフカラーでは、サロンカラーと違い、細かく明度の選定ができません

ましてや新生部と既染部の塗り分けは美容師ならではの技術です。

既染部に新生部と同じ明るくなる作用の薬を使えば、本来必要のないダメージを受けてしまいます。

また、1色しか使えないセルフカラーでは、新生部と既染部との調和が難しく、境目が目立ってしまうこともあるでしょう。

その後の施術に悪影響を与える

セルフカラーはどんな髪質でも同じように力を発揮しなくてはならないので、強い薬剤が使われています

そのため、1度でもセルフカラーをしてしまうと髪のダメージが深刻化し、その後の施術に制限がかかることも少なくありません。

例えばセルフカラーの薬剤に多く使われている『過硫酸Na』という成分は、主にブリーチ剤に使われる成分です。

この成分は髪のをグッとトーンアップできる反面、髪の油分や水分を流出させてしまうことはもちろん、タンパク質の結合も破壊してしまうほどのパワーがあります。

髪の体力にもよりますが、セルフカラーをしてしまうとパーマや縮毛矯正はダメージの関係上できなくなってしまうと考えていいでしょう。

ムラになりやすい

髪には染まりやすい部分と染まりにくい部分があります。

簡単に言えば、髪が密集していて1本1本が太い襟足部分は染まりにくく、髪の細いこめかみ付近などは染まりやすい傾向です。

また、根元付近は頭皮の体温の影響で明るくなりやすいという性質もあるので、セルフカラーをしたら根元ばっかり明るくなってしまったという経験もあるのではないでしょうか。

この染まりやすさを計算しながら、塗布量のなどを調整するのは至難の業です。

1度ムラになってしまったら、修正することは困難になります。

格子状にハイライトを入れてぼかすか、ムラを隠せるくらいまでトーンダウンするか、ブリーチをしてベースを整えるなど、あらゆる策を使っても1度では直せないこともありますし、ハイライトやブリーチをすればさらにダメージを加速させてしまうでしょう。

セルフカラーのムラは美容室でしか直せませんが、その直しも美容室でお断りされてしまうこともあります。

まとめ

セルフカラーは自宅で染められたり、安価でできたりするメリットがあります。

ですがその反面、過度にダメージをしてしまったりムラになったりと、大きなデメリットがあるのです。

1度セルフカラーのデメリットを受けてしまうと、直していくことが難しくなってしまいます。

パーマや縮毛矯正などに比べて、ヘアカラーは自分で手を出しやすいかもしれませんが、どの分野でもキレイに仕上げるにはきちんとした技術が必要です。

ヘアカラーも我々プロの美容師に任せて、キレイなヘアスタイルを楽しみましょう!

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このサイトを運営している人

原宿や港区エリアでスタイリストとして経験を積み、全国屈指の美容師向けカットセミナー講師としても活動しました。
現在は山梨県に拠点を置き、美容師として山梨と恵比寿・代官山エリアを行き来しながら活動中。

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