みなさんは『オイル毛』というのはご存知でしょうか。
髪がやけにテカテカしているのになんだかパサついている、、、
シャンプーも全然泡立たなくて、ドライヤーをかけても全然乾かない、、、
そんな方はもしかしたら過度なヘアケアをして、髪に必要以上の油分がべったり付着してしまっている『オイル毛』になっているかもしれません。
サロンワークをしていると意外と女性のお客様に多いオイル毛。
ヘアケアを頑張るあなただからこそ、間違った方向にいくと逆効果になってしまうかもしれません。
今回はそんなオイル毛について詳しく解説していきます。
オイル毛とは
オイル毛は過度なヘアケアや髪質に合っていないヘアケアの蓄積によって起こります。
余分なシリコンやヘアケア剤の油分が髪の内部やキューティクルの隙間などに残留することで、どんどん油分のコーティングが分厚くなってしまう現象です。
オイル毛の特徴は
- 不自然にギラギラとしたツヤがある
- ベタついてしっとりと重いのにパサつきを感じる
- ドライヤーをかけてもなかなか乾かない
- ベタッとした触り心地
- 髪の毛1本1本が重い
- 何もスタイリング剤を付けていないのに、アイロンを通すと激しく蒸気が出る
などが代表的です。
オイル毛は状態が酷くなると、1度のシャンプーではそのコーティングを落とせなくなってしまいます。
オイル毛の特徴に1つでも当てはまっていたら、早急にヘアケアを見直しましょう。
オイル毛になってしまう原因
オイル毛は余分なシリコンや油分の蓄積が原因です。
シリコンや油分が積み重なってしまう理由は
- しっとり系のシャンプー、トリートメントを常用している
- トリートメントを根元まで付けている
- アウトバストリートメントをつけすぎている
- シャンプーやトリートメントのすすぎ残し
- サロントリートメントを月に数回している
などが挙げられます。
もちろんこれらの原因が一概に悪いのではなく、髪質に合っていないというのが良くないのです。
シャンプーやトリートメントは、しっとり系であればあるほど油分の配合が多く作られています。
例えば、頭皮の皮脂の状態も『通常〜多め』の方が油分の多いシャンプーを使ったり、ダメージの少ない健康毛の方がしっとりするトリートメントを使ったらどうなるでしょう。
答えは容易に想像できますが、単純に油分過多になってベタつきます。
シャンプーやトリートメントは毎日使用するものですから、油分が積み重なっていってしまうんですね。
また、根元などのダメージの少ない部分は疎水のバランスが整っていて、油分がくっつきやすく取れにくい性質を持っています。
その性質により、根本にトリートメントをつけてしまうとベタつきの原因になってしまうのです。
それらがだんだん進行していくと、髪全体がオイル毛になってしまいます。
さらにサロントリートメントは、ブリーチやパーマなどを繰り返してハイダメージしている方であれば有効ですが、ダメージの少ない方が頻繁にやるには重すぎる内容成分です。
いくら髪にいい成分と言っても、必要以上に重ね続けていると逆効果になってしまうこともあるもで注意しましょう。
オイル毛による悪影響
オイル毛は髪に様々な悪影響を及ぼします。
ベタついた不自然なツヤによって見た目が良くないのはもちろんのこと、いくらいいカットをしてもまとまりも悪く、さらにはコテやアイロンを使ってもいうことを聞きません。
髪に必要以上に油分が付いていることで、アイロンなどの高温を当てた時に、油分が熱に過剰反応して髪が焼けやすくなってしまいます。
また、コーティングによる皮膜の役割は、外部のダメージ要因から髪を守るバリアのような働きです。
薄い皮膜であれば外部刺激を遮断してくれますが、オイル毛レベルになるとカラーやパーマの薬剤も通りづらくなってしまいます。
カラーであれば染まりが悪く、パーマや縮毛矯正ではかかりが悪いなど、、、
そうなれば必要以上に時間をおいたり、薬剤のパワーを上げなければなりません。
本来必要のないパワーの薬剤を使えば、当然髪はダメージしてしまいます。
このように過度なコーティングによる皮膜は、髪にたくさんの悪影響を与えるのです。
オイル毛の予防と改善
オイル毛にならないためには、髪質に合ったケアを行うことが大切です。
もちろんカラーやパーマ、ブリーチなどを繰り返して髪のパサつきが気になる方は、しっかりと保湿したり、オイルなどで油分を補うことはとても有効と言えます。
ですが特にダメージしているわけではないのに、しっとり系のシャンプーやトリートメントを常用したり、ヘアオイルを必要以上につけることはオイル毛になりやすくなってしまうので控えましょう。
また、価格の安いトリートメントはシリコンなどのコーティング剤が主成分であることがほとんどなので、こちらも注意が必要です。
乾かす前につけるアウトバストリートメントも、スタイリングオイルと併用している方が多いようです。
【正しく使い分けよう!】洗い流さないトリートメントとスタイリングオイルの違い
スタイリングオイルは髪に馴染まず揮発しないので、乾かす前に使用していると髪にどんどん油分の皮膜を張ってしまいます。
アウトバストリートメントは、ちゃんとその目的である製品を使用しましょう。
もしオイル毛になってしまったら、早めの処置が必要です。
オイル毛の改善には、その皮膜を洗い落とすしか方法がありません。
シャンプー前はこれでもかというくらいしっかりとすすぎを行ってください。
1度のシャンプーで落としきれない場合は2シャンしましょう。
落としきれていない目安としては、シャンプーがちゃんと泡立っているかどうかです。
泡立ちが悪い場合はシャンプー剤を足すのではなく、1度しっかりすすいでから再びシャンプーを行ってください。
洗浄成分が強いものだと、頭皮に刺激を与えてしまうのでおすすめではないですが、マイルドなシャンプーでは皮膜を落としきれない場合があります。
オイル毛におすすめのシャンプーは、通常のシャンプーでは落としきれない汚れも落としてくれる『炭酸シャンプー』がおすすめです。
1日で落としきれない場合は、数日間は極力トリートメントやオイルの使用は控えましょう。
まとめ
髪のダメージや乾燥などにはヘアケアは欠かせませんが、間違った方法や必要以上のケアをしてしまうと逆効果になってしまいます。
せっかく頑張ってヘアケアをしたり、美容室で好きなヘアスタイルにしても、オイル毛になってしまうと扱いづらくなる一方です。
髪のダメージを気にしすぎて、いろいろなケア製品をつけるのも大切ですが、『しっかりと洗う』ことも意識してみてください。
自分に合ったヘアケアで、美髪を目指していきましょう!