髪をスタイリングする際にヘアアイロンを使う方が多いのではないでしょうか。
しかし、正しい使い方ができていないと『ヘアダメージの原因』になったり、『スタイリングの持ちが悪く』なってしまいます。
実際のサロンワークでお話を伺うと、意外とヘアアイロンの正しい使い方を知らずに使っている方も多いようです。
今回はヘアダメージを加速させてしまうヘアアイロンの使い方と、スタイリングの持ちを良くするヘアアイロンの使い方をご紹介します。
ストレートアイロンでもカールアイロンでも共通することですので、ぜひ日常のスタイリングに取り入れてみてください!
こんな方にオススメ!
- ヘアアイロンの正しい使い方を知りたい!
- ヘアアイロンによるダメージが気になる!
- ヘアアイロンを使って髪をキレイに見せたい!
- ヘアアイロンによるスタイリングの持ちを良くしたい!
髪がダメージしてしまうヘアアイロンの使い方
ヘアアイロンは簡単に髪を整えたりヘアアレンジができるので、生活の必需品になっている方も多いかと思います。
ですが間違った使い方をしていると髪への負担が大きくなり、ダメージの原因になってしまうので注意が必要です。
ダメージが大きくなりすぎると、ケアでは修復が追いつかず、バッサリとカットしなければならなくなってしまいます。
ここでは3つのやりがちな間違った使い方を見ていきましょう。
ヘアアイロンの温度設定が高すぎる
みなさんはいつもヘアアイロンを使う際、設定温度は何度にしているでしょうか?
髪はタンパク質でできているため、高温を当てすぎるとタンパク変性といって固くなりごわつきを生じます。
生卵が目玉焼きになるのと同じ原理です。
この髪のタンパク変性は乾いている状態で約130℃から起こるといわれていて、150℃を超えると髪は耐えられなくなります。
ヘアアイロンを髪に当てた際、冷えた髪にヘアアイロンの熱が奪われ、実際には設定温度より数十℃程低くなると考えて大丈夫です。
ですが、高すぎる温度はやはりダメージに繋がるので、ヘアアイロンの温度は160℃くらいがベストでしょう。
引っ張るようにヘアアイロンをかける
特にストレートアイロンを使用する時に多いのが、『力強くプレスし、引っ張ってヘアアイロンをかける』ということです。
クセを伸ばす際に、引っ張った方がクセが綺麗に伸びやすいイメージですが、実際はそうではありません。
そもそも髪のクセは、根本から毛先にかけての水分量の不均一さが原因です。
ヘアアイロンは熱を使い、その髪の水分量にアプローチして髪の形状を変えます。
ですので、髪を引っ張る力は必要なく、熱を髪に均等に与えることが大切です。
髪をとかして毛束の重なりをほどき、アイロンじゃない方の手で真っ直ぐな形状にした上からアイロンで軽くはさみ、熱を与えるようにすべらせていくことでキレイにツヤを出すことができます。
髪が湿ったままヘアアイロンをかける
たまに『ジュージューいってる方が効いてる気がする』と濡れたままヘアアイロンをかけている人がいますが、絶対にやめてください。
濡れている髪は乾いている状態よりも繊細で、60〜70℃でダメージします。
その状態で高温のヘアアイロンを当てれば、キューティクルは散っていき、内部にも甚大なダメージを及ぼし、最悪の場合そのまま断毛として髪がちぎれてしまう可能性もあるのです。
また、髪の形を固定するのに深く関係する髪の結合に『水素結合』というものがあります。
これは『濡れた状態では結合が切れ、乾くと再結合する』という性質が特徴です。
濡れた状態でヘアアイロンをかければ、ハイダメージしてしまう上に水素結合が切れている状態なので、うまくスタイリングすることもできません。
髪はしっかり乾かしてからヘアアイロンを使用しましょう。
スタイリングの持ちを良くする方法
ヘアアイロンをする上でNGな使い方がわかったら、次は『スタイリングの持ちを良くする』使い方をマスターしましょう。
こちらもサロンワークの現場で『巻いたりしてもすぐ巻きが取れちゃう』なんてお声をいただきます。
特にカールアイロンを使う際のポイントとなりますので、カールアイロンを使う方はぜひ取り入れてみてください!
しっかり乾かしてからスタイリングする
髪がダメージするヘアアイロンの使い方の項目でも少し触れましたが、髪をスタイリングする際に最も影響する髪の結合に『水素結合』というものがあります。
これは、濡れた時に結合が切断され、乾くと再結合されるという特徴を持った結合です。
最も身近に感じられることとしては、寝癖がついた時に1度濡らして乾かすと寝癖がとれるといったことでしょう。
曲がったままくっついている水素結合が濡れて切断され、真っ直ぐな位置に配列されて乾かすとその状態で再結合されるということです。
逆に元々がクセ毛の方であれば、ストレートアイロンで真っ直ぐにした髪は濡れて水素結合が切断されると、元のクセの位置に結合の位置が配列され、クセが復活します。
このように、濡れている状態ではスタイリングに必要な水素結合は切断されているため、いくら形を作ろうと頑張ってもキープされないのです。
ヘアアイロンを使用する前は、しっかり乾かしてからスタイリングしましょう。
全ての毛束を巻き終えてから手ぐしでほぐす
髪は熱で形を作り、冷えた瞬間に形が固定されます。
1束ごとに巻いた瞬間にほぐしてしまうと、熱が冷え切る前に形を崩してしまうことになるので、うまく形が固定されません。
その結果、巻きは取れやすくなったり、カールがダレてしまうのです。
1回1回ほぐさずに1度全体をしっかり巻いてからほぐせば、熱もだいぶ冷めているので形も固定されている状態になります。
バサバサにほぐしてもカールが全部取れてしまうことはないので、最後は思い切ってしっかり手ぐしでほぐしてみましょう。
細かくほぐしてしまっている方は、これを改善するだけでもかなりスタイルの持ちが良くなります。
細かく毛束を分けて巻く
かなり太めの毛束をとって巻いている方、多いのではないでしょうか?
確かに細かく分けて巻いていくのは面倒かもしれません。
しかし1度に巻く毛束の量が多すぎると、毛束の中にうまく熱が通りきらず、カールのつきが甘いスタイリングになってしまいます。
毛束の重みも相まって、カールがだれてしまうのです。
カールのつきが甘ければ、何度も同じ場所にヘアアイロンを通すことになります。
その結果、結局手数も増えることになりますし、さらにはダメージにも繋がってしまうのです。
細かい毛束で巻くというのは大変と思われがちですが、持ちがよく綺麗に巻くには1番簡単な方法と言えます。
垢抜けする詳しいスタイリング方法はこちら
まとめ
ヘアアイロンによるスタイリングにおいて、意外と正しいヘアアイロンの使い方を知らない方が多いのではないでしょうか。
間違った使い方をすれば、髪がダメージしてしまったり、せっかくスタイリングしてもすぐ巻きが取れてしまう、ということに繋がってしまいます。
正しくヘアアイロンを使い、余計なヘアダメージを与えずに1日中スタイルがキープできるようにぜひ日常に取り入れてみてください!